こんにちは、じれらです。
「FIREに憧れるけど、本当にできるのか不安」——そんな思いを持っている方、多いのではないでしょうか?
実は私の父親は、55歳でFIREを実現しました。今では趣味のバイクや旅行、温泉巡りを楽しみながら、第二の人生を謳歌しています。
今回はその父の経験から、FIREに必要な資産形成の考え方をお話しします。
父親はサラリーマンではなく、会社の経営者でした。
正直、経済的な自由(いわゆるFIRE)はもっと早い段階で可能でしたが、事業自体が楽しく、55歳までは続けようと決めていたそうです。
なんで55歳?と聞いたところ、「昔の定年は55歳だったから」との単純な回答。昔は55歳で年金支給されたんですね・・・うらやましい笑
とはいえ、55歳で年金を貰えるはずもありません。しかもサラリーマンではないので、年金支給額も少ない。
で、父が考えたのが自分の為の年金作りです。つまり、年金の代わりになる不労所得ですね。
今回は、そんな父親から学んだFIREに至るまでの考え方、不労所得の選び方についてお話ししたいと思います。
FIREとは? その意味と魅力
そもそもFIREって?
そもそもFIREとはなんでしょうか。
FIREとは、次の言葉の頭文字を取ったものを言います。
FIRE = Financial Independence, Retire Early
(ファイナンシャル・インディペンデンス、リタイア・アーリー)
→ 「経済的に自立して早期リタイアする」 という考え方です。
ようは、
生きてくために必要なお金を稼ぎ、仕事に縛られることなく自由な人生を謳歌する。
ということです。
いいですね。想像するだけでもワクワクします。

FIREに必要な金額を知る方法
では、経済的自由というのはどういうことなのでしょうか。1億円あれば良い? いや5000万円か?
皆さんはFIREするのに必要な金額ってわかりますか? 難しいですよね。
何故難しいのかというと、人それぞれ必要な金額が違うからなんです。
例えば1億円が手元にあったとしましょう。年齢は40歳です。80歳まで生きると仮定します。残りの人生は40年ですね。
1億円÷40=250万円(年)
250万÷12=約20万(月)
月20万円で暮らしていけるのであれば、40歳で1億円でもFIRE出来るというわけですね。
逆算もできます。今40歳、85歳まで生きるとして月に30万は使いたいとなれば、
1年間の必要額は、30万円×12=360万円
85歳までだと、360万円×45=1億6200万円
このように、自分の生活費からFIREするのに必要な額が計算できますね。
そのFIRE、本当に安全? リスクと見直しの視点
でも・・・これって本当にそうなのでしょうか。
例えば長生きしちゃって90歳まで生きてしまえば、80歳以降は厳しいですよね。(年金はありますが)
さらに言えば、インフレが進み物価が上昇すれば月30万円では足りなくなる可能性もあります。
また、大きな病気にかかり思わぬ出費に見舞われる可能性もあります。
家族への支援で多額の出費があるかもしれません。
つまり、
目標額を達成してからFIREするやり方は、未来の変化によって崩れる可能性
という、危険性をはらんでいるのです。
しかも、
自分の資産がどんどん減っていくというのは精神衛生上、かなり辛いものがあります。減っていく残高を見ながら不安に日々を過ごす、、、こんな老後って絶対楽しくありませんよね。

では、どう考えればいいのか。ここからは私の父親の考え方について説明します。
父の実体験に学ぶ、真のFIREの条件とは?
FIREの条件とは
結論を言うと父の言うFIREとは、
「不労所得を得ること、しかも不労所得が生活費を上回ること」
です。

例えば生活費が20万円としましょう。不労所得が月に20万円を上回れば、お金が減ることはありませんよね?
なんだったら毎月お金が貯まっていきます。
貯めたお金で旅行も行けますね。ぶっちゃけ父はこの状態です。
しかも、不労所得なので、資産が減っていくという不安もありません。毎月生みだされるお金で生活できるわけですからね。
むしろ余ったお金で資産運用を行えばさらに資産が増えていきます。
ではどのような不労所得がFIREに向いているのでしょうか。
「不労所得」は安定収入であるべき
「不労所得」とは、働かなくても自動的に得られる収入のことです。
たとえば「寝ていても」「旅行中でも」お金が入ってくるような仕組みを指します。
ここで、注意してほしいのが、「安定」して「自動的」に「お金を得る」のが「不労所得」いうところです。
見かけ倒しの“なんちゃって”不労所得に注意
S&P500
例えば、積立NISAで有名なS&P500。これはどうでしょうか。
一見、不労所得に見えますが、毎月生活費として使うには相性が悪いです。インデックス投資はドルコスト平均法(価格変動の影響を平均化する投資手法)でリスクを分散し長い目で見て利益を膨らませるものです。老後ならいざ知らず、今すぐに毎月の生活費を捻出するには不向きです。
積立NISAを否定しているわけではありません。老後の資金を貯める目的としては非課税ということもあって最適解と言えます。ですが、不労所得としては使いずらいものだったりします。
EA(自動売買)
では、EA(自動売買)はどうでしょうか。使っている人は分かると思いますが、年単位などでは利益を生み出す可能性はありますが、月単位で見るとマイナスになることも多いです。
また、グリッドやナンピンマーチンのEAは、仕組み上、含み損を抱えます。
とても毎月の生活費としてあてにできるものではありません。
新築ワンルームマンション投資
また、不動産投資でサラリーマンがよく勧誘される新築ワンルームマンション投資などは、毎月の家賃収入よりもローンの支払いの方が大きく、キャッシュフローがマイナスになるため、不労所得ではありません。
業者は節税メリットや将来的に価格が上がると言いますが、キャッシュフローがマイナスの時点で、キャピタルゲイン(売却)に利益を求めるしかなく、未来の価格は誰にもわからない時点で安定とは程遠いものです。
さらに、数千万円のローンを組むわけです。当然金利上昇リスクもありますし、基本的には築年数が増えるたびに家賃は下がっていきます。ここまで来ると、もはや負債です。手を出さない方が無難でしょう。
デイトレ(株やFX)
FXや株などのデイトレはどうでしょうか。毎月利益を確定するため、不労所得として使えそうです。ですが、誰でも「安定して」利益を得られるものではありません。生半可な知識で挑むとむしろ資産を減らしてしまう人の方が多いでしょう。
このように、不労所得に見せかけたものは多くあります。
何度も言いますが、「安定」して「自動的」に「お金を得る」ものが不労所得です。不確定なものは不労所得から除外して考えなければなりません。
これらを踏まえて、私の父親は次の3つを主な「不労所得」としました。
父の不労所得その1(家賃収入)
はい、定番ですね。不動産の家賃収入です。
不動産投資にも色々な種類がありますが、アパート一棟、戸建て、区分所有マンションあたりが有名でしょうか。
父親はアパートを数棟保有しています。ローンの支払いも終わっているので家賃がそのまま不労所得として入ってきます。とはいえ、賃貸ですので出入りはありますし、そのたびに客付けが必要(経費が必要)であったり、固定資産税や建物修繕費など費用は掛かります。
完全な「不労」というわけではありません。賃貸業に近いので、楽に稼げるという類のものではありませんが、ローン支払い時でもキャッシュフローがプラスになるものを選び、そのローンの支払いが終わればかなりの力を発揮します。
父親の不労所得の半分を担っているのがこれですね。
ちなみに私は築古戸建てを保有しています。良い物件に恵まれれば初期費用も少なく(私の1件目は160万でした)、現金で購入することもできます。
ゼロ金利時代も終わりましたからね。ひと昔前は出来るだけ多くのローンを組んでレバレッジを掛けるやり方が主流でしたが、今後は金利上昇の可能性も高く、むやみなローンは自らの首を絞める恐れがあります。
その点、築古戸建てであれば500万以下も多く、キャッシュで買うことも出来ますので、初心者デビューにはおすすめです。
修繕を自分で行ってうまく客付けできれば利回り30%とかはザラだったります。
ただし、DIY能力や物件の目利きも必要ですので万人に勧められるものではありませんが・・・。
父の不労所得その2(スワップ収入)
父の不労所得の主力はこのスワップ収入です。
スワップ運用は勝てないという話はネットでよく見ますが、父親は実際に20年以上は運用していますし、安定して稼いでいます。
勿論リスクゼロというわけではありません。ですが、リスクをコントロールできる投資方法でスワップ運用を行っています。
また、他の投資法と組み合わせることでパワーを発揮できる運用方法です。解説すると長くなりますので、別記事で詳しく説明したいと思います。
ちなみにこんな感じです。父はリスク分散のため3つのFX会社の口座で運用しています。スワップ益だけでなく、しっかりと利益(建玉評価損益)を出しているのがポイントです。

この投資法は考え方が少し特殊ですが、ルールに乗っ取れば誰でもできる手法です。私ももちろん実践しており非常に安定した利益を出しています。
父の不労所得その3(高配当株の配当金)
高配当株の配当金です。定番ですね。
実は父は配当金よりスワップ派なので、高配当株はそこまで保有していません。どちらかと言えば私の方が保有しています笑
スワップと違い利回りは低い(4%前後)のですが、株はFXと違って基本的には右肩上がりですので、含み益が増えることも多く、良い企業であれば増配もしますし、利回りが上振れることも多いので私は好んで取り入れています。
ただ、スワップと違い企業分析が必要ですし、株を取得するタイミングなど、ある程度のチャートを見る目も必要としますので、難易度は少し高い方かもしれません。
父はこれらの3つの不労所得の合計が生活費を上回ったので、FIREに至ったというわけです。
最後に
今回は、父親のFIREに対する考え方や、実践している不労所得について解説しました。
父親が実践している3つの不労所得以外にもパフォーマンスの良いものがあるかもしれません。
ですが安易に飛びつく前に、「安定」して「自動的」に「お金を得る」ものかどうか、しっかりと確認することをおすすめします。見せかけの紛い物はたくさんあります。
FIREとは、夢物語ではなく、正しい知識と行動で誰にでも手が届く目標です。
あなたの人生をより自由にするために、まずは「今の生活費を知ること」から始め、FIREへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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